









2025.09.22 <講演のお知らせ>「第 44 回 医薬品GQP・GMP研究会」に登壇します
EQUESは、2025年10月10日(金)に開催される「第 44 回 医薬品GQP・GMP研究会」に登壇いたします。 本年度は、「医薬品の品質確保及び安定供給による信頼回復~新しい環境への適正な対応~」を統一テーマに、各分野の講師の方々から実践的な知見や研究成果が発表されます。 EQUESは製薬品質保証とAI活用の最前線をご紹介します。QAIというサービスを通して、文書作成や齟齬点検、文書検索におけるAI活用の実例に触れ、品質保証業務の効率化と高度化にどのようにAIが貢献できるかをご説明いたします。 開催概要 日時:2025 年10⽉10⽇(金)10:00~16:15(開場:9 時 30 分)開催会場:一般財団法人 全電通労働会館 多目的ホール 東京都千代田区神田駿河台 3-6募集人数:先着250名参加費:1 名 5,500 円(税込) 詳細はこちらから 参加方法 参加をご希望の方は、以下よりお申し込みください※申込期限:2025 年9月30日(火)23:59 まで※申し込みは Praise-net を利用いたしますが、Praise-net の会員でない方も申込可能です 参加申し込みはこちらから
2025.09.18 <イベント出展のお知らせ> 第6回 AI×人工知能 EXPO【秋】
<イベント出展のお知らせ> 2025年10月8日 (水) 〜 10日 (金)より開催される「 第6回 AI×人工知能 EXPO【秋】」において、弊社がイベント出展を行います。 AI・人工知能EXPO【秋】とは 日本最大*、AI技術の専門展示会です。DX推進や業務効率化などのお悩みをご相談いただけます。製造、物流、金融、流通など、様々な業種に向けた最新のAI技術(生成AI、AIエージェント、チャットボット、ディープラーニング、自然言語処理、画像認識など)が集結します。製品やサービスの比較検討、導入についての相談、最新情報の収集などにお役立てください。 * 同種の展示会との出展社数の比較。 AI・人工知能EXPO【秋】の特徴 ① 180社が出展!ビジネスに活用できる最新のAIが見つかる ② AIの導入事例や最新動向が分かるセミナーを聴講できる ③ NexTech Week内で開催!最新テクノロジーを一気に比較検討できる 詳細はこちら ■開催概要 日程: 2025年10月8日(水)~10日(金)10:00~17:00 会場: 幕張メッセ (4~6ホール) 来場登録する(無料) VIP来場登録する(無料)※VIPは部長職以上の方限定 皆様のご参加を心よりお待ちしております。
2025.08.22 【イベント登壇のお知らせ】富山開催イベント「量子コンピュータが変革する創薬と高性能計算の未来」に登壇します
2025年8月25日(月)に富山市で開催されるイベント「量子コンピュータが変革する創薬と高性能計算の未来 ~薬都とやまから始まる産業革新~」に代表の岸が登壇いたします。 このイベントは「薬都とやま」として知られる富山県の製薬産業と高性能計算(HPC)技術の融合を促進し、地域産業の革新を目指します。会場参加とオンライン参加のハイブリッド形式で実施されます。当社代表・岸尚希は「創薬と量子アルゴリズム」をテーマに講演を行い、AIおよび量子技術を活用した社会実装への取り組みを紹介します。 ■ 開催概要 日程:2025年8月25日(月)15:00〜17:00(17:00〜18:00 名刺交換会) 会場:富山国際会議場203号室(〒930-0084 富山市大手町1番2号) 開催形式:ハイブリッド開催(会場参加・オンライン参加) 参加費:無料(事前登録制) ■ 参加申込みについて 本イベントは事前登録制(無料)となっております。以下のリンクからお申し込みいただけます。 ▶︎ お申し込みページ 定員になり次第締め切りますので、お早めにご登録ください。 ご関心のある方は、ぜひお気軽にご参加ください。
Service
EQUESは、高い専門性による創出力を、現場への価値変換力とスピードによって、
シームレスに産業へとつなげることを強みとしています。
EQUOSは多くの企業とパートナーシップを結んでいます。 ※一部抜粋
Example
東北電力×EQUES|部門専用スライド生成AIの導入事例
2025.09.26
■導入会社の紹介 東北電力事業創出部門では、東北・新潟地域におけるスマート社会の実現を目指し、新規事業開発を推進しています。その中で、AI関連サービスとして、GPUクラウドサービスや東北・新潟におけるお客さまへのAIの導入支援を行っています。 ■顕在化した課題 新規事業開発という業務の性質上、事業創出部門では、日々多くのスライドを作成しています。ディスカッション資料から、提案書、さらには社内向けの進捗報告資料まで、その種類は多岐にわたります。これらのスライド作成に費やす時間より,情報収集や事業企画といった考える仕事等に時間を割きたいことが課題となっていました。 ■導入した経緯、理由、決めて 以前より、1Day研修やGPUクラウド、さらには共同でのイベント登壇といった幅広い領域でEQUES様と協業していました。そうした関係性の中で、スライド作成における課題をお伝えし、事業創出部門専用のスライド生成AIの研究を行うこととなりました。AIモデル開発に長けた優秀なエンジニアが在籍し、スピード感をもって開発を進められるというEQUES様の強みが決めてとなりました。 ■導入後の成果 現在、本格的な開発に向けた研究段階ですが、すでにスライド作成の業務効率化に貢献する兆しが見え始めています。既存のスライド生成AIサービスとは異なり、事業創出部門のフォーマットやテイストに合わせたスライドが生成できつつあります。また、UIについても部門メンバーが利用しやすいように設計いただきました。 ■社内での声 研究段階のため、まだ本格的な利用には至っていませんが、部門内での期待は高まっています。研究の概要を伝えたところ、「早く使ってみたい」「使い勝手が良さそうだ」といったポジティブな声が多く寄せられました。今後もEQUES様と連携し、本番環境に向けた研究・開発も前向きに検討していきたいと考えています。 ■今後の展望 スライド生成AIに加え、EQUES様とは引き続き、GPUクラウドやパーソナルLLM構想など、多岐にわたるテーマで協業を検討していきたいと考えています。EQUES様の先進的な技術力と、当社の事業を深く理解し伴走してくれる姿勢に信頼を置いています。引き続き、EQUES様と密接に連携し、東北発のスマート社会実現に向けた新たな価値創出を目指していきます。
Essencimoが語る、生成AI活用の第一歩と「AI DX寺子屋」導入の実感
2025.07.16
■導入企業の紹介 株式会社Essencimoは、2019年4月に設立された、補助金申請支援を主力とする成長企業です。東京・千代田区に本社を構え、約30名の若手中心のチームで運営されています。同社の中心サービス「補助金オフィス」は、年間採択率90%以上という業界屈指の実績を誇り、これまでの累計採択額は15億円以上に達します。ものづくり補助金や事業再構築補助金といった中小企業庁関連の各種補助金申請はもちろん、採択後の報告書作成まで、一貫したサポートを提供しているのが特徴です。経済産業省認定の認定経営革新等支援機関として、数千の全国補助金に対応できる専門性を持ち、一般的な採択率35%を大きく上回る実績で、業界における確固たる信頼を築いています。代表取締役の杉田龍惟氏は東京大学経済学部を卒業後、学生時代から補助金業界に携わり、同社を創業。「社会システムの合理化により、意味のあるシゴトだけに取り組める状態を目指す」という理念を掲げ、表面的な支援に留まらず、企業の根本的な課題解決に注力しています。 ■顕在化した課題 株式会社Essencimoでは、生成AIの本格的な活用に向けて、ある種の壁に直面していました。現場の従業員からは「そもそも生成AIをどう業務に取り入れたらいいのか分からない」という声が聞かれ、AIリテラシーには個人間で大きなばらつきがあるのが実情でした。積極的に使おうとするメンバーがいる一方で、その機能を十分に引き出しきれていないという課題も存在していました。これは、会社全体として生成AIの統一的な活用方針やガイドラインが定まっておらず、個々の取り組みに任されている部分が大きかったためです。結果として、生成AIを導入して業務効率化や新たな価値創造を目指したいものの、具体的な活用方法やその効果をどう測るべきかが不明瞭な状態が続いていたのです。 ■導入の経緯・理由・決め手 このような状況下で、株式会社Essencimoは、生成AIの業務活用を全社的に推進するため、EQUESの**「AI DX寺子屋」**の導入を検討しました。導入の決め手となったのは、まず杉田様からのトップダウンによって、全社的に生成AI活用への意識が高まっていたことでした。この方針を受け、現場の従業員が抱える「何を質問すればいいのか分からない」「どう使っていいか分からない」といった具体的な疑問に対し、テキストベースで個別の相談に応じてもらえる「AIツールコンサル」のような形式が、現状のリテラシーレベルに合わせたサポートとして非常に有効だと判断されました。社内だけではなかなか進まなかったAI活用のノウハウや具体的なアプローチについて、外部の専門家であるEQUESから客観的な知見を得ることで、より効率的かつ効果的に生成AIの導入を進められると期待されたのです。Essencimoでは他に類似のソリューションは検討しておらず、EQUESのサービスが現在の課題解決に最も適していると判断し、導入に踏み切りました。 ■導入後の成果 「AI DX寺子屋」の導入後、株式会社Essencimoの従業員からは具体的な質問がEQUESに寄せられ、それに対しテキストベースで丁寧な回答が提供されました。特に、回答に参考となるURLが添付されていたことは、質問者がさらに深く内容を理解し、自ら調べる上で非常に役立ったと好評でした。 しかし、同時に新たな課題も浮き彫りになりました。それは、Essencimo側の十分なリソースが確保できなかったことや、回答を具体的な業務に落とし込む難しさです。従業員のAIリテラシーに幅があるため、「質問に対する回答を得ても、それを実際にどう業務に活かせばいいか分からない」という声や、「日常的にAIを使っているメンバーでも、現状のAIでできること以上の高度な活用にはまだ至っていない」といった実情も認識されました。一方で、EQUESからの回答が単なる「答え」に留まらず、「なぜその結果になったのか」という技術的な背景や思考プロセスまで丁寧に説明されていた点は高く評価されています。これにより、従業員はAIの特性や限界、そして応用可能性について、より深く考察するきっかけを得ることができました。 ■社内での声 今回の「AI DX寺子屋」の導入について、株式会社Essencimoの従業員からは様々な声が聞かれました。 「AIリテラシーにばらつきがある中で、何を質問すればいいか分からない人にも具体的なヒントが提供され、AI活用のハードルが下がったと感じています。普段からChatGPTを使っている従業員にとっても、より高度な質問や活用方法を模索する良いきっかけになりました。ただ、1ヶ月という期間では、期待するレベルに到達するにはもう少し時間が必要だと感じたのも正直なところです。EQUESからの回答は具体的で、参考リンクの提供があったのも非常に良かったです。自分たちでさらに深掘りして調べる手がかりになりました。また、業務が属人的な部分が多い中、今回の相談サービスを通して、現状の業務でAIが活用できそうな領域を再認識できたのは大きな収穫でした。」 ■今後の展望 株式会社Essencimoでは、今回の「AI DX寺子屋」の活用経験を踏まえ、今後の生成AI活用に関して具体的な展望を抱いています。まず、現状個人に委ねられている生成AIの活用について、会社全体として「どのように活用していきたいのか」という明確な方針を定めることを最優先課題と捉えています。これにより、従業員間のAIリテラシーのばらつきを是正し、全社的なAI活用を推進する強固な土台を築いていく考えです。 次に、ExcelやWord、PowerPointなど、現行業務で頻繁に使用するツールへの生成AIの活用をさらに深化させ、質の高い業務を維持しつつ、一層の効率化を図っていきます。特に、補助金申請書類の作成といった属人的な業務において、現状のAIではまだ代替が難しい部分についても、将来的なAIの進化を見据えつつ、可能な範囲での活用を模索していく計画です。 さらに、補助金情報の収集が情報源ごとに散在しているという課題に対し、自動化の可能性も検討していきます。現時点では人力での収集が中心ですが、将来的には規則性のない情報収集においてもAIを活用できるよう、EQUESのような外部パートナーとの連携も視野に入れています。そして、社内でAI活用を推進するキーパーソンを育成し、「AI DX寺子屋」で得た知見を社内に展開していくことで、さらなるAIリテラシーの向上と、具体的な業務への落とし込みを加速させていく方針です。 株式会社Essencimoは、生成AIの活用を通じて、より効率的で質の高い補助金申請サポートを提供し、顧客企業の成長に貢献していくことを目指しています。
東北電力が語る、AIリテラシー向上を目的とした1Day研修導入とその手応え
2025.07.14
■導入会社の紹介 東北電力事業創出部門では、東北・新潟地域におけるスマート社会の実現を目指し、新規事業開発を推進しています。その中で、AI関連サービスとして、GPUクラウドサービスや東北・新潟におけるお客さまへのAIの導入支援を行っています。 ■顕在化した課題 事業創出部門としてAI関連サービスを提供している中で、部門メンバー自身がAIを使いこなす能力をさらに高める必要性を感じていました。特に生成AIの分野においては、基本的な知識から実践的なプロンプトの書き方、そして新規事業開発に活かせる具体的な活用方法まで、体系的な学習機会が求められていました。 ■導入した経緯,理由,決めて EQUES様との出会いは、GPUクラウドサービスの紹介を通じてでした。その後、様々なテーマで協業検討を進める中で、まずは事業創出部門としてAIを使いこなせるようになりたいという思いが明確になり、EQUES様とご相談の上で1Day研修を実施することになりました。 ■導入後の成果 先日実施したEQUES様による1Day研修は、生成AIの基本的な内容に加え、プロンプトの書き方、新規事業開発に活きる生成AIの使い方といった実践的な内容でした。受講者からの評価は非常に高く、研修後には各自が生成AIを活用した業務効率化を進める結果となりました。 ■社内での声 研修の受講者からは、内容が非常に実践的で分かりやすかったとの声が多く聞かれました。各自の業務に直結する生成AIの活用方法を習得できたことで、日々の業務効率化に大きく貢献していると実感しています。部門全体としてAIリテラシーが向上したことを喜んでいます。 ■今後の展望 現在、EQUES様とは、事業創出部門専用のAIモデルの研究やパーソナルLLM構想など、多岐にわたるテーマで協業を検討しています。引き続き、EQUES様と密接に連携し、東北発のスマート社会実現に向けた新たな価値創出を目指していきます。
Member
東京大学大学院.ex 松尾研プロジェクトマネジャー.
松尾研起業クエスト1期生.
松尾研チーフAIエンジニアとして企業との共同研究に従事.その後,現実世界と情報学の融合を志し,計数工学科在学時にEQUESを創業.専門はシステム情報学,特にテラヘルツ波通信とハプティクス(触覚技術).
東京大学大学院. ex 松尾研プロジェクトマネジャー
松尾研起業クエスト2期生.産総研「覚醒」事業採択.
AIビジネスコンテスト全国優勝後,計数工学科で現CEO岸と出会いEQUESを創業.
専門は数理情報学であり,クラスタリング最適化や医療AI分野の研究でトップジャーナルや国際会議に採択されている.
Advisor
松尾 豊
技術顧問
2007年より,東京大学大学院工学系研究科准教授. 2019年より教授. 専門分野は,人工知能,深層学習,ウェブマイニング. 人工知能学会からは論文賞(2002年),創立20周年記念事業賞(2006年),現場イノベーション賞(2011年),功労賞(2013年)の各賞を受賞. 2020-2022年,人工知能学会,情報処理学会理事. 2017年より日本ディープラーニング協会理事長. 2019年よりソフトバンクグループ社外取締役. 2021年より新しい資本主義実現会議 有識者構成員. 2023年よりAI戦略会議座長.
Column
【2025年最新】AI導入支援サービス完全ガイド!専門家が徹底解説
2025.09.29
「AIを導入したいが、何から始めればいいかわからない…」 「社内にAIの専門家がおらず、最適な判断ができない…」 「費用が高い割に、実際どのくらい効果があるのか読めない…」 AI導入やDX推進の話題で持ちきりの昨今、多くの企業が、AIの可能性に期待を寄せる一方で、このような悩みを抱えているのではないでしょうか。特に、専門知識をもつ人材が限られている業種や企業にとって、AI導入は決して簡単な道のりではありません。 そこで、この記事では、AI導入の世情や具体的な課題、それを乗り越えるためのAI導入支援サービスの見分け方、導入の流れの説明、そして最新サービス事例や金銭面の公的補助の紹介まで、AIの専門家が包括的に説明していきたいと思います。 本記事が、本当に必要なAI導入の形を見つけるための手助けになることが出来れば幸いです。 AIに関するお問い合わせはこちら なぜ今、AI導入支援が必要なのか?立ちはだかる「導入の壁」 近年、ビジネスにおいてDX推進を目的としたAI導入の重要性はますます高まっています。しかし、その一方で、多くの企業が導入の過程で大きな壁に直面しているのも事実です。まずは、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が公開した「DX動向調査2024」の内容を整理し、企業が直面している課題を深掘りしてみましょう。 DX推進を阻む「3つの壁」 「DX動向調査2024」によると、DX推進における主な課題は、「企業規模の壁」「人材不足の壁」「評価サイクルの壁」の3つに集約されます。 企業規模の壁: 従業員100人以下の企業では、「DXに関する知識や情報が不足している」「メリットが具体的に分からない」といった、取り組み以前の動機付けや戦略立案に課題を抱えています。一方で、101人以上の企業になると、より専門的な人材の不足が深刻化している傾向にあります。 人材不足の壁: 現在、DXの戦略を立て、検証・実行できる専門人材は圧倒的に足りていません。これが、DX取り組みの障壁となる最大の要因と言えるでしょう。また社内のレガシーシステム(以前から利用しており老朽化したシステム)の古いプログラミングを正確に読み取り、新しいシステムへ移行できるIT人材は、技術職の高齢化により年々減少しています。 評価サイクルの壁: 多くの企業で、DXの取り組みに対する効果測定が不十分です。企画・実施はしても、その後の評価や改善というサイクルが回っていないため、費用対効果が見えにくくなっています。 AI導入で顕在化する新たな課題 また、DX推進のためのAI(特に生成AI)の導入が本格化する中で、新たな課題も浮き彫りになっているそうです。 専門人材の不足: DXと同様、AI分野でも人材不足は深刻です。AIを活用したサービスを企画できる人材や、データを分析して事業に活かせる人材が求められていますが、育成が追いついていないのが現状です。 ルールとリスク理解の欠如: 生成AIの利用が広がる一方で、社内での利用ルールや基準の策定が遅れています。また、情報漏洩や著作権侵害といったリスクへの理解が不足している点も大きな懸念材料です。 このような「導入の壁」を乗り越え、自社のビジネスを加速させるために、専門家の知見を活用できるAI導入支援サービスの必要性が高まっているのです。 AI導入支援で何ができる?サービスの種類と費用相場 AI導入支援と一言でいっても、そのサービス内容は多岐にわたります。ここでは、具体的な支援範囲と、サービスの種類に応じた費用相場について解説します。 AI導入支援の主なサービス範囲 AI導入は、一般的に以下のようなステップで進められます。支援会社は、企業の状況に応じて、これらのフェーズの一部または全てをサポートします。 課題ヒアリング・戦略立案: 企業の現状や課題を分析し、AIをどの業務に、どのように活用すべきかという戦略を策定します。 PoC(概念実証): 小規模なプロジェクトでAIを試験的に導入し、その効果や技術的な実現可能性を検証します。 開発・実装: PoCの結果をもとに、本格的なAIモデルやシステムの開発、業務への組み込みを行います。 運用・改善: 導入したAIが安定して稼働するよう保守運用を行うとともに、効果測定や改善提案を行います。 内製化支援: 将来的に企業が自社でAIを運用・開発できるよう、人材育成や技術移転をサポートします。 【種類別】AI導入支援の費用相場 AI導入支援の費用は、支援の範囲や内容によって大きく異なります。ここでは、代表的な3つのサービスタイプとそれぞれの費用相場をご紹介します。 サービスタイプ①戦略コンサルティング型②開発・実装特化型③伴走型(ハイブリッド型)支援内容課題ヒアリング・戦略立案PoC(概念実証)、開発・実装、運用・改善①と②を両立し、戦略立案から開発、運用、内製化まで一気通貫で支援。支援内容(図)費用相場(月額)50万円〜100万円~数百万円100万円~300万円メリット経営視点でAI導入の方向性を定められる。高い技術力で、特定の課題解決に特化したAIシステムを構築できる。ビジネスとテクノロジーの両面からサポートを受けられ、社内にノウハウを蓄積しやすい。デメリット実際の開発や実装は別途ベンダーを探す必要がある場合が多い。ビジネス課題の整理や戦略立案のフェーズには関与しないことが多い。他のタイプに比べて、長期的なパートナーシップになることが多い。 ※上記費用相場は、複数のAI導入支援企業の公開情報や一般的な市場価格を基に当社が独自に算出したものです。 失敗しないAI導入支援会社の選び方4つのポイント 自社にとって最適なパートナーを選ぶことは、AI導入プロジェクトの成否を分ける最も重要な要素です。ここでは、会社選びで特に重視すべき4つのポイントを解説します。 ポイント1:自社の課題に寄り添う「伴走力」があるか AI導入の成功は、高度な技術力だけで決まるものではありません。最も大切なのは、自社のビジネスや業務内容を深く理解し、一緒に課題を見つけ出し、ゴールまで導いてくれる「伴走力」です。 専門用語を並べるだけでなく、こちらの状況を丁寧にヒアリングしてくれるか 課題の発見から一緒に取り組んでくれるか プロジェクトの各段階で、密にコミュニケーションを取れるか このような視点で、真のパートナーとして信頼できる企業を選びましょう。 ポイント2:小さく試せる「柔軟なプラン」があるか 「いきなり大規模な投資をするのは不安だ」と感じるのは当然のことです。特にAIプロジェクトは不確実性が高いため、まずはPoC(概念実証)で小さく始めて、効果を検証しながら段階的に進めるのが賢明なアプローチです。 PoCに対応してくれるか、スモールスタート向けの柔軟な料金プランが用意されているか、といった点は必ず確認しましょう。リスクを最小限に抑えながら、着実に成果を積み上げていくことができます。 ポイント3:専門性と豊富な実績があるか AI技術は日進月歩であり、その応用分野も多岐にわたります。そのため、自社が属する業界や、解決したい課題に関連する分野での専門性や実績を持つ企業を選ぶことが重要です。 技術的な専門性: 最新のAI技術や論文に精通しているか、専門家チームの経歴(例:特定の研究分野の博士号取得者など)はどうか。 業界知識と実績: 自社の業界特有の課題に対する理解や、類似の導入実績があるか。 企業のウェブサイトで公開されている導入事例や、技術ブログなどを参考に、その専門性を見極めましょう。 ポイント4:セキュリティ体制は万全か AI技術はDX化を劇的に進める反面、情報漏洩のリスクと常に隣り合わせになってしまうことは避けられない命題です。AIを導入するにあたって、会社や顧客の情報が漏洩しないように、AI導入支援会社のセキュリティ管理の実態には細心の注意を払う必要があります。例えば、弊社、株式会社EQUESの取得している『ISO27001』は、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の要求事項を定めた国際規格です。これは国際的なセキュリティの基準をクリアしていることを示しています。 AIのセキュリティ管理について、より詳しく書いた記事もございますので、詳しくはこちらをご覧ください。 伴走力と柔軟性で選ぶなら「株式会社EQUES」 ここまで解説してきた「伴走力」と「柔軟性」を高いレベルで両立し、AI導入を力強くサポートするのが、私たち株式会社EQUESです。 東京大学松尾研究室出身のAIの専門家のメンバーを中心に設立 ISO/IEC 27001:2022認証取得:国際的な基準で安心のセキュリティ体制 私たちは単に技術を提供するだけでなく、お客様の隣で一緒に走り続ける「伴走型技術開発」を最も大切にしています。 課題発見から内製化まで一貫してサポート 弊社の強みは、戦略立案から開発、そして最終的な内製化まで、AIプロジェクトの全フェーズを一気通貫でご支援できる点にあります。 AIDX寺子屋: 「社内に専門家がいない」というお悩みに応えるサービスです。月額10万円から、東大出身のAI専門家集団にチャットでいつでも相談し放題。ベンダー選定のセカンドオピニオンとしてもご活用いただけます。 ココロミ (PoCサービス): 「まずは小さく試したい」というニーズに応え、月々250万円から本格的なPoC(概念実証)を実施。リスクを抑えながらAI導入の第一歩を踏み出せます。 製薬SaaS QAI Generator: 特に弊社の強みである製薬分野では、品質保証(GMP)の文書作成業務を効率化するSaaSも提供。GENIACにも採択されるなど、高い評価をいただいています。 AI導入のパートナー選びで迷われているなら、ぜひ一度、私たちEQUESにご相談ください。お客様の課題に真摯に寄り添い、最適な解決策をご提案します。 お問い合わせはこちら コストを抑えてAI導入を加速!活用できる補助金・助成金制度 AI導入にはコストがかかりますが、国や自治体が提供する補助金・助成金を活用することで、負担を大幅に軽減できる場合があります。これらは返済不要の資金であり、積極的に活用することをおすすめします。 代表的な制度には以下のようなものがあります。 IT導入補助金: 中小企業・小規模事業者がITツール(ソフトウェア、サービス等)を導入する経費の一部を補助する制度です。AI関連のツールも対象となる場合があります。 ものづくり補助金: ものづくりやサービスの開発・改善に必要な設備投資等を支援する補助金です。AIを活用した生産性向上や新サービス開発などが対象になり得ます。 事業再構築補助金: 新市場進出や事業転換など、思い切った事業再構築に挑戦する中小企業を支援する制度です。DX(デジタルトランスフォーメーション)の一環としてAI導入が対象となるケースがあります。 各制度には公募期間や要件があるため、最新の情報を公式サイトで確認することが重要です。(参照元:https://mirasapo-plus.go.jp/ ) まとめ 今回の記事では、AI導入を成功に導くための支援サービスについて、その必要性から具体的な選び方までを解説しました。 AI導入の課題: 多くの企業が「AI人材の不足」や「テーマ設定の困難さ」に直面しており、専門家の支援が有効です。 支援サービスの種類と費用: 戦略コンサル、開発特化、そして企画から実装までを一貫して支援する「伴走型」など、様々なサービスがあります。 失敗しない会社選びのポイント: ①自社の課題に寄り添う「伴走力」、②小さく試せる「柔軟性」、③専門性と実績、の3点が重要です。 AI導入は、もはや一部の先進企業だけのものではありません。信頼できるパートナーと手を取り合うことで、あらゆる企業がその恩恵を享受できる時代になっています。 もし、あなたがAI導入の一歩を踏み出したい、あるいは現在のプロジェクトに課題を感じているのであれば、ぜひ一度、私たち株式会社EQUESにお声がけください。お客様の挑戦を、専門知識と熱意をもって全力でサポートします。 お問い合わせはこちら
AI創薬とは?未来の医療を拓く新技術の成功事例と仕組みを解説
2025.09.29
新薬開発の現場で、「開発期間がどんどん長くなっている」「莫大な研究開発コストが経営を圧迫している」といった悩みを抱えてはいませんか。一つの新薬を世に送り出すまでには10年以上の歳月と数千億円もの費用がかかると言われ、その成功確率は決して高くありません。この困難な状況を打破する鍵として、今まさに「AI創薬」が大きな注目を集めています。 この記事では、AI創薬とは何かという基本的な知識から、AIがどのようにして新薬候補物質を効率的に見つけ出すのか、その仕組みやメリット、そして乗り越えるべき課題について、ひとつひとつ丁寧に解説していきます。さらに、国内外の具体的な成功事例もご紹介することで、AI創薬がもたらすインパクトをより身近に感じていただけるはずです。 この記事を読み終える頃には、AI創薬の全体像を明確に理解し、自社でAIを活用するための具体的な一歩を踏み出すためのヒントを得ていただけると幸いです。 AIに関するお問い合わせはこちら なぜ今「AI創薬」なのか?製薬業界が直面する大きな壁 AI創薬への期待が高まる背景には、従来の創薬プロセスが抱える深刻な課題があります。新しい薬を一つ開発し、患者さんの元へ届けるまでの道のりは、決して平坦ではありません。 新薬開発の長い道のりと天文学的なコスト (「JCCG-TOP2 小児がんゲノム医療フォーラム 2023年1月21日 薬剤承認の仕組みについて」 を元に図を作成) 一つの新薬が承認され、市場に出るまでには、一般的に9年から17年という非常に長い歳月が必要です。そのプロセスは、薬の候補となる化合物を探し出す「基礎研究」から始まり、動物での有効性や安全性を確認する「非臨床試験」、そして人間での効果を確かめる「臨床試験(治験)」という段階を経て、ようやく国の承認審査へと進みます。 この長い道のりには、莫大なコストも伴います。厚生労働省によると、新薬の開発には、数百億円以上の莫大なコストがかかると言われています(参照元:医薬品産業の現状 - 厚生労働省 )。これほど巨額の投資をしても、最終的に承認される確率は約30000分の1とも言われ、多くの候補物質が途中で開発中止となる厳しい現実があります。 この「期間の長期化」「コストの高騰」「成功確率の低さ」という三重苦が、製薬企業の経営に重くのしかかり、新薬開発を困難にしているのです。 AI創薬とは?救世主となる仕組みと3つのメリット 製薬業界が抱える課題を根本から解決する可能性を秘めているのが「AI創薬」です。ここでは、その基本的な仕組みと、導入によって得られる大きなメリットを分かりやすく解説します。 AIが新薬候補を高速で発見する仕組み AI創薬とは、その名の通り、人工知能(AI)技術を活用して新薬開発のプロセスを効率化・高度化するアプローチです。 創薬の初期段階では、病気の原因となる体内のタンパク質などに結合し、その働きを調節できる化合物を探す必要があります。従来は研究者の経験と知識を頼りに、膨大な数の化合物を一つひとつ実験で試していました。 これに対しAIは、過去の論文や特許、化合物データベースといった膨大な情報を学習し、その中から有望な化合物の構造を予測したり、設計したりすることができます。これにより、実験の回数を大幅に減らし、有望な新薬候補を短期間で、かつ高い精度で絞り込むことが可能になるのです。 AI創薬がもたらす3つの大きなメリット AI創薬を導入することで、主に以下の3つのメリットが期待できます。 メリットメリットの説明開発期間の大幅な短縮AIによる高速なシミュレーションや予測により、従来は数年かかっていた新薬候補物質の探索期間を、数ヶ月から1年程度にまで短縮できる可能性があります。研究開発コストの削減探索期間の短縮や、実験回数の削減は、そのまま人件費や研究設備費などのコスト削減に直結します。創薬プロセス全体で見ると、数十億円から数百億円規模のコスト削減効果も期待されています。成功確率の向上AIは、人間では気づけないような複雑なデータのパターンを読み解き、より効果が高く、副作用の少ない化合物を予測することができます。これにより、開発途中で失敗するリスクを減らし、創薬全体の成功確率を高めることにつながります。 AI創薬を推進する上での課題 もちろん、AI創薬は万能ではありません。その導入と活用を進める上では、いくつかの課題も存在します。 課題課題の説明質の高いデータの確保AIの予測精度は、学習させるデータの質と量に大きく依存します。実験データや論文データなどをAIが学習できる形に整え、一元的に管理する体制づくりが不可欠です。AI専門人材の不足創薬とAIの両方に精通した人材は世界的に不足しており、こうした専門家をいかに育成・確保するかが大きな課題となっています。倫理的・法的な課題AIが生成した医薬品に関する知的財産権の帰属や、AIの判断に対する責任の所在など、法整備が追いついていない側面もあります。 世界で進むAI創薬の成功事例 AI創薬は、すでに机上の空論ではなく、世界中の企業が実用化に向けて動き出し、具体的な成果を生み出し始めています。ここでは、国内外の注目すべき成功事例をいくつかご紹介します。 国内の成功事例 塩野義製薬株式会社: 新型コロナウイルス感染症治療薬「ゾコーバ」の開発において、AIを活用しました。AIを用いてウイルスの増殖に不可欠なタンパク質の立体構造を解析し、それを阻害する化合物を設計することで、通常よりも短い期間で候補化合物を特定することに成功したと報告されています。(参照元:New COVID-19 drug developed by Shionogi & Co., Ltd. and Hokkaido University approved in Japan | Hokkaido University) 武田薬品工業株式会社: 複数のAI創薬ベンチャーと提携し、がんや中枢神経系疾患などの領域で新薬開発を進めています。特に、AIを用いて個々の患者に最適な治療法を提案する「プレシジョン・メディシン(精密医療)」の実現に力を入れています。(参照元:武田薬品、国立がん研究センターとの共同研究により、卵巣がん患者のペイシェントジャーニーを分析・可視化 : 富士通 ) 海外の成功事例 Exscientia社(イギリス): AIを用いて設計した強迫性障害(OCD)治療薬の候補化合物が、臨床試験の段階に進んだと発表し、世界で初めてのケースとして大きな注目を集めました。通常5年近くかかる探索プロセスを、わずか12ヶ月に短縮したとされています。(参照元:Sumitomo Dainippon Pharma and Exscientia Joint Development ... ) Insilico Medicine社(香港): AIプラットフォームを活用し、わずか18ヶ月という驚異的なスピードで特発性肺線維症(IPF)の治療薬候補を発見し、臨床試験を開始しました。(参照元:より迅速な治療: Insilico Medicine が生成 AI で創薬を加速 ) これらの成功事例は、AI創薬がもはや未来の技術ではなく、現在の創薬プロセスを革新する力を持っていることを明確に示しています。 創薬から製造まで。AI活用の全プロセスとEQUESのソリューション AIの活躍の場は、新薬候補物質を見つける「創薬」の段階だけにとどまりません。研究開発から製造、そして品質保証に至るまで、製薬プロセスのあらゆる場面でAIは貢献できます。 AIが活躍する創薬プロセスの各フェーズ 医薬品が私たちの手元に届くまでには、非常に多くのステップがあります。それぞれの段階でAIがどのように活用されているか、その一例を見てみましょう。 標的探索(Target Identification): AIが医学論文や遺伝子データなどを解析し、病気の原因となるタンパク質などの標的を特定します。 化合物探索(Hit Identification): AIが膨大な化合物ライブラリの中から、標的に作用する可能性のある候補物質を高速でスクリーニングします。 最適化(Lead Optimization): AIが候補化合物の構造をシミュレーションし、より効果が高く、副作用の少ない構造へと最適化します。 非臨床・臨床試験: AIが試験データを解析し、薬の有効性や安全性を予測したり、臨床試験の参加者を効率的に募集したりするのに役立ちます。 製造・品質保証: AIが製造プロセスのデータを監視・分析して生産性を向上させたり、品質保証に必要な膨大な文書作成を自動化したりします。 製造段階のDXを加速する「QAI Generator」 医薬品の製造現場では、GMP(Good Manufacturing Practice)という厳格な製造・品質管理基準が定められており、それに準拠するための膨大な量の文書作成と管理が特に大きな負担となっています。 この課題を解決するために、弊社 株式会社EQUES では、製薬品質保証のGMP文書業務を効率化するSaaS「QAI Generator」を提供しています。簡単な質問に答えるだけで、逸脱管理報告書や変更管理申請書といった必要書類をAIが自動で作成します。これにより、文章の作成時間を5割、レビュー時間を7割以上削減した実績もございます。 「QAI Generator」は、東京大学松尾研究所発のAIベンチャーである弊社の技術力を結集したサービスであり、その革新性は経済産業省のスタートアップ支援プログラム「GENIAC」にも採択されています。 AI創薬で有望な候補を見つけ出したとしても、その後の製造・品質保証プロセスが効率化されなければ、迅速に患者さんの元へ薬を届けることはできません。弊社は、創薬から製造まで、一気通貫で製薬企業の皆様をサポートします。 専門家集団が伴走する技術開発サポート 「AIを導入したいが、何から手をつければいいかわからない」「社内に専門家がいない」といったお悩みはありませんか。 弊社では、AIを用いた「伴走型技術開発」で、AIニーズのある企業様を強力にサポートしています。大規模な開発を行う前のPoC(概念実証)サービス「ココロミ」や、東大出身のAI専門家集団がチャットで課題を解決する「AIDX寺子屋」など、お客様の状況に合わせた多様なプランをご用意しております。 AI創薬や製薬プロセスのDXにご関心をお持ちでしたら、ぜひ一度、お気軽に弊社までお問い合わせください。 お問い合わせはこちら まとめ 今回は、未来の医療を切り拓く技術として注目される「AI創薬」について、その基本から成功事例、そして製造プロセスへの応用までを解説しました。 製薬業界の課題: 新薬開発には平均1,580億円という莫大なコストと10年以上の長い期間が必要であり、成功確率も非常に低いという課題があります。 AI創薬のメリット: AIを活用することで、「開発期間の短縮」「コストの削減」「成功確率の向上」が期待できます。 国内外での成功: すでに国内外でAIを活用した創薬の成功事例が報告されており、実用化が進んでいます。 製造プロセスへの応用: AIの活用は創薬段階だけでなく、製造や品質保証のプロセスにも広がりを見せています。弊社の「QAI Generator」は、GMP文書作成を自動化し、業務を大幅に効率化します。 AI創薬は、これまで困難とされてきた病気に対する新たな治療法を生み出し、一人でも多くの患者さんに希望を届けるための強力なツールとなるでしょう。この記事が、皆様にとってAI創薬への理解を深める一助となれば幸いです。 AIの活用に関して、少しでもご不明な点やご相談したいことがございましたら、いつでもお気軽に株式会社EQUESまでご連絡ください。 お問い合わせはこちら
AI PoCの進め方とは?期間や失敗しない秘訣を事例と共に解説
2025.09.16
「AIを導入して業務を効率化したいが、何から手をつければ良いかわからない…」 「多大な投資が無駄になったらどうしよう…」 このような不安を抱えていませんか。新しい技術であるAIの導入には、期待と同じくらいのリスクや不確実性が伴います。この記事では、そのような課題を解決する「PoC(Proof of Concept:概念実証)」について、その目的から具体的な進め方、必要な期間、そしてよくある失敗の回避策まで、分かりやすく解説します。この記事を読み終える頃には、AI導入プロジェクトを成功に導くための、PoCという羅針盤の重要性と活用法を深く理解し、次の一歩を踏み出す準備が整っている状態になっていると嬉しいです。 AIについてのお問い合わせはこちら AI PoCとは?導入プロジェクト成功に不可欠な理由 AIの導入を検討する際、「PoC」という言葉を耳にする機会が増えたのではないでしょうか。PoCは"Proof of Concept"の略で、日本語では「概念実証」と訳されます。まずは、AIプロジェクトにおいてPoCがなぜこれほど重要なのか、その基本的な定義と、関連する用語との違いから見ていきましょう。 PoC、実証実験、本開発の違い PoCは、新しいアイデアやコンセプトが技術的に実現可能か、また、それによって期待される効果が得られるかを、本格的な開発に着手する前に小規模に検証するプロセスです。PoC、実証実験、本開発では、それぞれの段階や目的が異なります。 PoC(概念実証): 目的: アイデアの「実現可能性」と「有効性」を検証する。 概要: 最低限の機能を持つプロトタイプ(試作品)を作成し、特定の技術や理論が実用化できるかを確かめます。コストを抑え、リスクを最小限にすることが主眼です。 実証実験: 目的: 実際の業務環境で「実用性」を検証する。 概要: PoCで実現可能と判断された技術やシステムを、実際の運用に近い環境でテストします。ユーザーの操作性や、現場の業務フローに適合するかなどを評価し、課題を洗い出します。 本開発: 目的: 全てのユーザーが利用できる「製品・サービス」を開発する。 概要: PoCと実証実験を経て、仕様を確定させた製品やシステムを本格的に構築します。 このように、PoCはプロジェクトの最も初期段階で行われる、いわば「石橋を叩いて渡る」ための重要なステップです。 AI開発で特にPoCが重要視される背景 AI開発プロジェクトでは、データの品質や量、選択するアルゴリズムによって精度が大きく左右されるため、事前に「やってみなければ分からない」要素が多く含まれてしまいます。そのため、AI開発とPoCは、切っても切れない関係にあります。 AI導入でPoCが不可欠な理由は、主に以下の3点です。 投資リスクの最小化: AI開発には、専門的な知識を持つ人材の確保や高性能な計算機資源など、多額の初期投資が必要になる場合があります。PoCによって早い段階で実現性や投資対効果を見極めることで、大規模な投資が失敗に終わるリスクを大幅に低減できます。 精度の見極め: AIモデルがビジネス要件を満たす精度を出せるかは、実際にデータを学習させてみないと分かりません。PoCを行うことで、保有しているデータで目標とする精度が達成可能か、あるいはどのようなデータが追加で必要なのかを判断できます。 関係者間の合意形成: 「AIで何ができるか」というイメージは、人によって様々です。PoCで具体的なプロトタイプを動かし、その結果を示すことで、経営層や現場担当者など、関係者全員が具体的なイメージを共有し、プロジェクトの目的やゴールに対する合意を形成しやすくなります。 AI PoCの具体的な進め方【5ステップで解説】 では、実際にAI PoCはどのように進めていけば良いのでしょうか。ここでは、経済産業省が提示する「AI導入ガイドブック」なども参考に、標準的な5つのステップに分けて解説します。 ステップ1:目的・スコープ・評価指標の明確化 まず最も重要なのが、「何のためにAIを導入するのか」「PoCで何を検証するのか」を明確に定義することです。 目的の設定: 「品質保証業務の文書作成時間を5割削減する」など、具体的で測定可能なビジネス課題を目的として設定します。 スコープ(範囲)の限定: PoCで検証する機能や対象とするデータを限定します。範囲を広げすぎると、検証が曖昧になり、期間も長引いてしまいます。 評価指標の決定: 目的の達成度を測るための具体的な数値目標(KPI)を定めます。「文書の自動生成精度95%以上」「担当者のレビュー時間を7割短縮」といった評価指標を設定し、PoCの成功・失敗を判断する基準とします。 ステップ2:データのアセスメントと準備 AIモデルの性能はデータの質と量に大きく依存します。このステップでは、AIの学習に必要なデータが揃っているか、利用可能な状態かを確認します。 データの収集: 学習に必要なデータを特定し、収集します。 データの前処理: 収集したデータに含まれるノイズ(誤りや欠損)を除去したり、AIが学習しやすい形式に加工したりします(クレンジング)。 ステップ3:モデルの選定とプロトタイプ開発 準備したデータを用いて、目的に合ったAIモデルを選定し、プロトタイプを開発します。ここでは、最初から完璧なものを目指すのではなく、短期間で仮説を検証できる最低限の機能(MVP: Minimum Viable Product)を実装することが重要です。 ステップ4:検証と評価 開発したプロトタイプを使い、ステップ1で定めた評価指標に基づいて検証を行います。 精度評価: AIモデルが目標とする精度を達成しているか。 業務効果測定: 実際に業務負荷がどれくらい削減されたか。 フィードバック収集: プロトタイプを実際に利用する現場担当者からヒアリングを行い、操作性や課題点を洗い出します。 ステップ5:本格開発への移行判断 検証結果を基に、本格的な開発に進むか、あるいはPoCを再度やり直すか、プロジェクトを中断するかを判断します。ここで重要なのは、PoCの結果が芳しくなかったとしても、それは「このアプローチではうまくいかない」という貴重な知見が得られた「成功」であると捉えることです。これにより、無駄な投資を未然に防ぐことができます。 このような5つのステップを経てAIのPoCは実行され、本格的な導入に進むことができるようになります。 AI PoCにかかる期間とよくある失敗 PoCの進め方を理解したところで、次にかかる期間の目安と、陥りがちな失敗例、そしてその回避策について見ていきましょう。 AI PoCにかかる期間の目安 PoCの期間は、対象とする課題の複雑さやデータの準備状況によって大きく変動しますが、一般的には3ヶ月から6ヶ月程度が一つの目安とされています。 1ヶ月目: 課題定義、スコープ設定、データ準備 2〜3ヶ月目: プロトタイプ開発、検証 4ヶ月目以降: 追加検証、評価、最終判断 あまりに期間が長引くと、市場のニーズが変化したり、プロジェクトの推進力が低下したりするリスクがあります。短期間でサイクルを回し、スピーディに意思決定を行うことが成功の鍵です。 PoCで陥りがちな失敗と回避策 PoCは「失敗」から学ぶためのプロセスですが、効率よく失敗から学ぶことができなければ、無駄に検証費用やリソース、時間をさいてしまうことになります。ここでは、そのような「PoC疲れ」を引き起こすよくある失敗例とその回避策を知っておくことが重要です。 よくある失敗例回避策目的が曖昧なまま始めてしまい、ゴールがわからない「AIで何かできないか」ではなく、「この業務課題を解決したい」という具体的な目的からスタートする。ステップ1で定義した評価指標に沿って進める。PoC自体が目的化してしまう(PoC貧乏)明確な評価基準がなく何が成功なのか失敗なのかわからないPoCの先に「本格導入してビジネス価値を創出する」という最終ゴールを常に関係者で共有する。PoCの終了条件(成功・失敗の判断基準)を事前に明確にしておく。検証事項が多すぎてデータの準備に時間や費用がかかりすぎるスモールスタートを心がけ、PoCに必要な最小限のデータから始める。データの専門家と連携し、効率的に前処理を進める。現場の協力が得られない企画段階から現場の担当者を巻き込み、AI導入によるメリットを丁寧に説明する。プロトタイプを実際に触ってもらい、フィードバックをもらう機会を設ける。 失敗しないAI PoCのために|支援サービスの活用と事例 自社だけでPoCを進めることに不安を感じる場合、外部の専門家の知見を活用することも有効な選択肢です。特にAIのような専門性の高い分野では、経験豊富なパートナーとの連携が成功の確率を大きく高めます。 伴走型支援サービスでPoCを成功に導く AI開発の専門家集団による「伴走型支援サービス」は、PoCの各ステップで的確なアドバイスや技術支援を提供します。 課題の明確化: 専門家の視点から、ビジネス課題をAIで解決可能なテーマに具体化します。 技術選定: 最新の技術動向を踏まえ、課題に最適なAIモデルや開発手法を提案します。 迅速な開発: 経験豊富なエンジニアがプロトタイプを迅速に開発し、PoCのサイクルを高速化します。 弊社株式会社EQUESでは、AIを用いた「伴走型技術開発」で、AI導入を目指す企業様をサポートしています。特に、大規模開発を行う前のPoCサービス「ココロミ」は、月々250万円からのスタンダードプランで、PoCの計画から実行、評価までを一気通貫でご支援します。 お問い合わせはこちら 【事例】製薬業界における品質保証AI導入のケース 弊社は東京大学松尾研究所発のベンチャーとして、特に製薬分野に強みを持っています。ここで、弊社のPoC支援から生まれたサービスの一例をご紹介します。 製薬業界では、品質保証(QA)部門では、GMP(医薬品の製造管理及び品質管理の基準)に準拠した大量の文書作成とレビューが日夜大きな負担となっていました。この課題に対し、弊社はPoCを通じてAIによる文書作成支援の有効性を検証しました。 その結果生まれたのが、製薬品質保証のGMP文書業務効率化SaaS「QAI Generator」です。このツールは、簡単な質問に答えるだけでAIが必要な書類を自動で作成し、実際に文章の作成時間を5割カット、レビュー時間を7割以上短縮するという成果を上げています。この取り組みは、優れた技術や事業計画を持つベンチャーを支援するプログラム「GENIAC」にも採択されました。 このように、PoCを通じて具体的な効果を検証し、それを基にサービス開発へと繋げることが、AIプロジェクトを成功させるための王道と言えるでしょう。 製薬におけるAI導入に関して詳しく解説したコラムもございますので、ご興味のある方は詳しくはこちらをご覧ください。 お問い合わせはこちら まとめ 今回の記事では、AI導入の成功を左右する「AI PoC」について、その重要性から具体的な進め方、期間、成功のポイントまでを解説しました。 AI PoCとは: 新しいAI技術の「実現可能性」と「有効性」を、本格開発前に小規模に検証するプロセスです。 PoCの重要性: 不確実性の高いAI開発において、投資リスクの最小化、精度の見極め、関係者の合意形成のために不可欠です。 進め方: 「目的設定→データ準備→プロトタイプ開発→検証・評価→移行判断」という5つのステップで進めます。 期間と成功の秘訣: 期間は3〜6ヶ月が目安です。目的を明確にし、PoC自体が目的化しないように注意することが成功の鍵となります。 AI導入への第一歩は、壮大な計画を立てることではなく、小さく始めて確実な手応えを得ることから始まります。PoCは、そのための最も有効な手段です。もし、AI PoCの進め方やテーマ設定にお悩みの場合は、ぜひ一度、弊社のような専門家の支援をご検討ください。東大出身のAI専門家集団が、貴社の課題解決を力強くサポートします。 お問い合わせはこちら